私は告白する ★★★

私は告白する 特別版 [DVD]

私は告白する 特別版 [DVD]


原題:I Confess (1953)
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:モンゴメリー・クリフト


難民で仕事がなかったオットーは神父マイケル(モンゴメリー・クリフト)のおかげで住む場所と仕事を世話してもらう。しかし、貧しい生活が嫌で盗みに入り、過って人を殺してしまう。教会に戻り、懺悔をするが、その告白を聞いた神父は、内容をしゃべるわけにはいかない。しかし、状況的な証拠を集めると、神父に疑いの矛先が向かってきた。裁判になり、その結果・・・。


この作品も勧められて観たのだが、やっぱりイマイチだったかな。ヒッチコックの作品のなかでは面白い方だと思うんだが。しかし、心情的な部分で腹が立ってしまったので、どうにもならなかった。だいたい、神父は命の恩人だろう?何でこんなことが出来るのか。殺してしまったのは、仕方なかったのかもしれないが、神父をまきこんじゃあいかん。というか、こいつは確信犯だな。自分が捕まらないためなら何でもするというのか。命の恩人が自分の代わりに裁かれようとしているのに。


神父になろうという人は、どのくらいの覚悟をもって仕事に就くのだろうか。仮に、懺悔の内容を話さない限り、殺されてしまうような状況になった時、神父はどうするのだろう。それでも話さないのだろうか。だとしたら、すごいな。私には絶対に無理だ。


話がどんどん離れていってしまうが、こういう時警察はどう動くのだろうか。たとえば、神父に証言を強要することが出来るのだろうか。どうなんだろう。どなたか知っている人がいたら教えてください。


まあ、それはともかく、ひどい事をする奴は、すべて自分に返ってくる、みんなに平等に。世の中そんなに甘くない、という映画かな。


白黒の洋画を観ると、よく思うことなんだが、何故街並があんなにきれいなんだろう。うらやましい。日本には、ああいう街並は存在しないからな。想像だが、日本の建築技術は世界のトップレベルじゃないかと思う。だが出来上がった街並を見ても、面白くも何ともない(私が知らないだけで、良い街並もあるのかもしれないし、寺や城などは美しいと思いますよ)し、目を奪われるようなこともない。日本は土地が少ないから、効率を追求しているのかもしれないな。建物から余裕というものをほとんど感じないもんな。まあ、街並が羨ましいという話だ。


そうだ、さっきの悪いことをすると自分に返ってくるという話しで思い出したのだが、かなり昔、一緒に仕事をしたことがあるオバサンに言われたことで印象に残っている言葉がある。人に親切にして、たとえ自分に何か見返りがなかったとしても、親切をやめてはいけない。その見返りが自分には返ってこないかもしれないが、家族や将来生まれてくるかもしれない自分の子供に返ってくるんだと。見ている人はちゃんと見ていて、みんな平等なんだと。いい言葉だと思い、すごくよく覚えている。