手打ち蕎麦(3)

蕎麦を自分で打つようになってから、蕎麦屋で食べる蕎麦が美味く感じなくなった。どこで見かけたのかは忘れてしまったのだが、蕎麦という名前で食わせるためには、蕎麦粉が3割入っていれば良いらしい。
晦日に成功した5割蕎麦だって、それから比べれば上等だということになる。よく考えると、結構ひどいことなんじゃないだろうか。食品だとこんなことは当たり前のことなのかね。

この間も、新年会で居酒屋に行った時に、蕎麦を食べたのだが、これがショックを受けるほど美味くなかった。というか、はっきり言ってしまえば不味かった。メニューには10割蕎麦(つなぎ粉なしね)と書いてあるにもかかわらず、出てきた蕎麦はひどいもんだった。
この店では、寒天を蕎麦と言って食わすのか?と店員を呼びつけて文句を言ってやろうかと思ったくらいだ。

自分で蕎麦を打つまでは全然知らなかったが、世の中に存在している蕎麦のほとんどは全然蕎麦じゃありませんぜ。旦那。

本物の蕎麦を食うと、偽物は食えなくなるもんなんですな。知らないということが不幸なのか幸せなのかはわからないが・・・。