独眼竜政宗


内容を知りたくない人は、読まないでね。


色々あるのだが、とうとう事件が起こる。
母親による、政宗毒殺未遂事件だ。母親は兄の最上に相談に行く(色々あって、伊達家はピンチになっている)のだが、伊達家のために政宗を殺し、次男に伊達家を継がせるように言われる。
考え抜いた母は、とうとう政宗の食事に毒を盛る。幸い早く毒に気が付いた政宗は、胃の中の物を全部吐き、事なきを得るが、母をこのままにしておくわけにはいかない。

考えた政宗は結局、弟を殺すことにする。本当は、母親を殺したいところだが、さすがに生みの親を殺すことは出来ない。しかし地獄のような苦しみを与えたいと考えた政宗は、母親が溺愛している弟を殺すことが一番だと考えた。


実際に、弟を自らの剣で切るのだが、これってすさまじくないですか?

どんな状況であったにせよ、自分の息子の食事に毒を盛るのはすごい。例え、それが伊達家を守ることだとしても、普通できないだろう。この時代であれば、そんな無茶なことではなかったのか?母親が辛かったのはもちろんわかるし、伊達家がつぶされるという事は、もの凄い数の部下も殺されることになる。それを避けるためならば、子供を殺せるのか。
もし弟が当主で、今の状況と同じ事が起こったとしても母親は同じ事をしただろうか?しないに違いない。そこに偽善のようなものを感じてしまう。


政宗の行動も凄い。母親を殺せないからといって弟というのは、どういうことか。弟にも多少責任はあるとしても、ほぼ八つ当たりに近い。
それが許されてしまう事にも恐怖を感じる。政宗の場合、気性は激しいが正常な人だったようなので、これでも良かったのかも知れないが、精神が異常な人が当主だったらどうなるのか。それも恐怖だ。


その後政宗は秀吉に会い、気に入られ、会津の土地を取られるだけで、他には何のお咎めもなくすむ。


見ていて胸をなで下ろした。このあたりが、前半の山場だ。なんか、すごいドラマ。