キス・オブ・ザ・ドラゴン ★★★☆☆

キス・オブ・ザ・ドラゴン (期間限定 特別価格版) [DVD]

キス・オブ・ザ・ドラゴン (期間限定 特別価格版) [DVD]


原題:Kiss of the Dragon (2001)
監督:クリス・ナオン
出演:ジェット・リーブリジット・フォンダ


中国人の優秀な捜査官リュウジェット・リー)は、捜査のためにフランスへやってくる。フランス警察の警部と一緒に捜査に向かうが、警部は犯人を射殺し、罪をリュウになすりつけようとする。そのことに気がついたリュウは、警部が射殺をしたシーンが映っているビデオテープを持って、逃走する。
仲間のところに身を隠していたリュウだったが、ちょっとしたことから娼婦のジェシカ(ブリジット・フォンダ)と知り合いになる。話をしてみるとジェシカは事件の時に現場にいて、しかも娘を警部に人質に取られているという事だった・・・。


ちょっとだけ調べてみたら、そこそこの評判だったので観てみた。が、正直なところ全く期待していなかったのだ。私は id:h_machi:20061107(HERO)の時のジェット・リーの印象があまり良くなかったので、なおさら期待していなかった。私が期待していたのは、ブリジット・フォンダの美しさだけだ。でも、いくらブリジット・フォンダが美しいといってもそれだけでは長時間持たないだろうから、途中で観るのを断念することになるかもしれないと思っていた。

ところが、観始めると面白い面白い。止まらなくなった。ストーリー自体は、なんということもない。見所は、やはりジェット・リーのアクション。この作品では、ワイヤーアクションは一切使用していない(と思う)。なので、ちゃんと生身の人間が闘っているという感じがする。私は、ワイヤーアクションを見ると急に作品自体がまがい物のように見えてしまう。
なので、この作品は素晴らしいアクション映画に出来上がっていると思う。インチキくさくないんだな。
私はジャッキー・チェンの作品のアクションシーンも好きだが、ジェット・リーのアクションの方がもっと好きだ。系統でいうと、ジェット・リーは明らかにブルース・リーの系統だ。そう、基本的には一撃必殺の攻撃なのだ。ジャッキー・チェンのアクションのように攻撃のやりとりというものがない。(誤解しないでいただきたいが、ジャッキー・チェンのアクションも大好きですよ)。本当に強い人間が闘うと、こうなるんじゃないかという気がする。
ともかく、アクションシーンはすごい。よく頑張ったよ。


逆に私が非常に期待していたブリジット・フォンダの方がパッとしなかった。美しいんだが、見せ場がなかったように思う。もったいないし、残念。


フランス警察というか、あの警部は異常だ。一般人が沢山いる中でマシンガンを乱射したり、簡単に人を殺したり。いくらなんでも、警部が悪いことをしているという事に気がつくでしょう。フランス警察が、その事に気がついていないという設定に無理がありすぎ。


それとジェット・リーがらみで一点だけ。
あのラストシーンの針だけはやめてほしかった。なぜ急に秘孔を突くのよ。あなたは、北斗神拳の伝承者ですか?
そのシーンにたどり着くまでの間に針の使い手であることは分かっているので、針を使えるということに違和感はないが、急に究極の奥義みたいなのを出すのは反則だ。


ハッピーエンドというのも好きだし、全体的に好感をもって観ることができた。満足です。