石の猿

石の猿 上 (文春文庫)

石の猿 上 (文春文庫)

石の猿 下 (文春文庫)

石の猿 下 (文春文庫)


シリーズ4作目の石の猿が読み終わった。面白いんだけれども、ボーンコレクター > コフィンダンサー > エンプティチェア > 石の猿の順に、面白さが少しずつ右下がりに落ちているような気がする。

今回の話は、中国からアメリカへの密入国者の話。組織として蛇頭が絡み、密入国者の中に中国の公安の刑事がいたり、反政府活動をしている人がいたり、リンカーン・ライムと打ち解ける人がいたりと、話が面白くなりそうなネタはいくつかあるのだが、イマイチネタをうまく使いきれなかったという感じだった。

安心して読めるんだけれども、ガツガツと読んで読み始めたら止まらない・・・とはならないというのかな。どの作品にもドンデン返しがあるのだが、それがあまり驚かないというか、そうですか、という感じなんです(良くわかりませんね)
謎が解ける部分は面白いんだけれども、1つの話にいくつもいくつも謎があるわけじゃないので、それ以外の部分が比較的退屈に感じてしまうんだと思う。

要するに、普通よりは面白いけれども、トップクラスではないと。期待しないで読むと思っているより面白いが、期待して読むと思ったほど面白くない。100点満点だと73点といった感じかな。


文庫だとあともう1作、魔術師という作品があるので取りあえず読破してしまおう。久しぶりに通勤時間中に連続で小説を読みましたが、本は良いですね。


魔術師の次は何を読もうかな・・・。